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東南アジア界隈について

中国 vs インド vs インドネシア

中国、インドに詳しい友人も増えた為、キャッチアップも兼ねて、各国の概況を軽く比較してみたい。下記データは、JETROのデータベースに基づいている。

 

【中国】

面積 960万平方キロメートル(日本の約25倍)
人口 13億6,800万人(日本の約10.8倍)
言語 中国語
実質 GDP成長率7.7%
名目 GDP総額(単位:100万)$9,469,120
一人あたりのGDP $6,959
消費者物価上昇率 2.6%

 

【インド】
面積 3,287,263平方キロメートル(日本の約8.8倍)
人口 12億1,000万人(日本の約9.5倍)
言語 ヒンディー語、英語、ウルドゥー語ベンガル語
実質 GDP成長率6.9%
名目 GDP総額(単位:100万)$1,639,800
一人あたりのGDP $1,505
消費者物価上昇率 9.7%

 

インドネシア共和国
面積 191万931平方キロメートル(日本の5.1倍)
人口 2億4,882万人(日本の約2倍)
言語 インドネシア語
実質 GDP成長率5.8%
名目 GDP総額(単位:100万)$868,349
一人あたりのGDP $3,510
消費者物価上昇率 8.4%

 

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http://www.jetro.go.jp/world/asia/

意外に、インドと比較した場合、インドネシアの一人当たりGDPは悪くない。流石、インドネシアは、可処分所得5万円以上の中間層が拡大し、EC市場が伸びているだけある。(Tokopedia,Bukalapak,Matahari Mall等。)つまり、裏を返せば、インドは今後、凄い勢いでEC市場が伸びていく潜在性を秘めていることが分かる。そもそも、ECが発展する上では、物流拠点構築が非常に重要なのだが、実際にインドでも倉庫事業の買収は相次いでいる。もし、ミャンマーあたりの道路が整備されれば、東西回廊、ベトナム、タイからの陸路での物流網も安定するだろう。物流に関して、全然どうでもいい話なのだが、タイの道路は左側通行なのだが、ミャンマーの道路は右側通行の為、国境付近では渋滞が絶えないらしい。

また、鳥瞰的に、アジア全般の地図を眺めた場合、マーケットとしては小さいが、ラオスカンボジアスリランカあたりも、ニッチを狙うなら面白そうだ。インターネット界隈のインフラは脆弱であるが、ビジネスアウトソーシングや、若干、イカつい業種で他社に先駆けて地域に根を張るのは、長期的に検討した場合、強い。バングラディッシュは、縫製業が盛んであり、UNIQLOYKK等の業種も既に進出して長い。ただ、やはり、個人的には、歴史的に検討しても、東インド会社も拠点を置いていた地域、シンガポールジャカルタあたりに可能性を感じる。(というか、愛着がある。笑)

中国、インドとの関係性を視野に、インドネシア経済の立ち位置を理解された場合、下記の佐藤百合先生の政策提言研究を参考にされて欲しい。スハルト体制崩壊以後、インドネシアからインドへの輸出が増えていることも、はっきり分かって面白い。一方で、日本への依存度合いが低くなっているのは、残念だ。最近、日本が高速鉄道や大規模インフラ案件で受注が難しくなっているのは、こうした背景もありそうだ。

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政策提言研究 「インドネシア経済の現在位置 —中国・インド・ASEAN諸国との関係を視野に—」 - ジェトロ・アジア経済研究所

ちょっと古い情報ではあるが、EC市場について、中国、インド、インドネシアあたりの概況、規模感がコンパクトに纏まっているので、雰囲気を掴む為には、下記資料も分かり易い。

http://www.yano.co.jp/press/pdf/1043.pdf

 

東南アジア関係無しで、中間層に着目し、世界を眺めた場合、下記資料も古いが面白い。自分自身、エジプト、ナイジェリア、モロッコあたりに中間層が多い印象は無かった。モロッコは、フランス文化に浸り切ってる部分もあるが、意外と、エジプト、日本と相性良いのではないだろうか。(イスラム的文化の強い、トルコ、インドネシアあたりと上手くやっていけてるので、エジプトいけそうという適当な予想。)

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http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/external_economy/chukan_kakutoku/pdf/001_03_00.pdf

中国、インド、インドネシアを比較しようとして書いていたが、全然関係ない話になってしまった。インドネシア関連の情報も、日本語よりも、インドネシア語、英語のほうが遥かに新鮮で情報量が多いので、深く理解する為には、それなりに語学力も重要。でも、3ヶ月くらい暮らせば、どんな言語も習得可能。時間がある男子学生は、モロッコ、ナイジェリアあたりを冒険してきて欲しい。タンザニアで半年間インターンしていたSFCの後輩と、今度、御飯たべてきます!