Tokopedia 東南アジアの巨人
Tokopedia とは、2009年にインドネシアで創業した、オンライン・マーケットプレイスのスタートアップだ。所謂、手数料無料のC2C向けサービスであり、インドネシアの楽天的存在だと思って頂ければ話は早い。スタートアップ界隈であれば、2014年にソフトバンクから100億円の資金調達をしたことで既に御存知かもしれない。今回は、簡易年表を通じ、東南アジアの巨人Tokopediaの軌跡に迫っていきたい。
03年 CEO William氏 国内大学卒業
07年 Tokopediaを着想
09年8月 Tokopediaサービス開設
10年3月 East Ventures出資/バタラ氏メンター
11年2月 7.800店舗/月間訪問者80万人
11年4月 9.000店舗/20万点以上の製品数
11年4月 CAV 出資/評価額700万$
12年4月 評価額2.000万$/製品数1.340万点突破
12年4月 Softbank & netprice.com 出資
13年6月 EV,CAV,Softbank出資
14年10月 Softbank & Sequoia Capital出資
14年10月 上記2社から1億$調達と役員派遣
14年10月 製品数2.400万/月間PV1.000万
まず、時系列で振り返る場合、CEO William Tanuwijaya氏がインドネシア国内の大学を卒業し、一般企業に就職したことに着目したい。現在、インドネシアのスタートアップ界隈では海外大学卒業生が非常に多く、William氏の泥臭さが伺える。2007年時点で、インドネシアにはオンラインマーケットは存在したものの、製品数のスケール、支払いシステムの脆弱性の2点が問題となり、サービス拡大の妨げとなっていた。逆に、解決困難な上記2点に立ち向かったからこそ、現在、東南アジアの巨人としてTokopediaが君臨していると言える。
また、William氏のメディアへの発言も着目すると、Alibabaのサクセスストーリー、バタラ氏のメンターが寄与したことは間違いない。実際に、2010年にバタラ氏がメンターとして就任したことにより、加速度的に事業拡大、資金調達に成功している。また、Alibabaのサクセスストーリーが存在したからこそ、2014年にソフトバンクとSequoia Capitalからの約100億円の資金調達に成功したと言える。Sequoia Capitalにとって、初めてのインドネシアへの投資がTokopediaである。インドネシアのマーケットの可能性が、世界からお墨付きをもらったと考えても過言ではない。
現在、インドネシアでは外資のECへの投資は規制されているが、オンライン・マーケットプレイスには規制が無い。実際に、Tokopediaの最新PR映像からも、C2C、特に地方の中高年への広告の印象が強い。人口約2億5.000万人のインドネシアであるが、まだまだ地方の通信、物流インフラは脆弱であり、逆にチャンスを感じざる得ない。
参考
https://www.youtube.com/watch?v=quZgzXAIzBw